皆さんは「十日戎」をご存じですか?
関西を中心に毎年1月9日~11日に開催される「初恵比寿」の祭礼は、商売繁盛を願う多くの人々で賑わいます。
私にとって、この時期は特別な感慨深さがあります。
それは、我が家の守り神「えびしゃま」が、現在のお姿として私のもとへやってきた記念日でもあるからです。
えびす様といえば、七福神の一柱で「福を呼び込む神様」として親しまれています。
しかし、私が出会った「えびしゃま」は、さらにユーモアたっぷりで、温かさに満ちた存在です。
まるで心にそっと寄り添って、いつでも笑わせてくれるような力を持っています。
今回は、このえびしゃまとの奇跡的な出会いの物語をお届けしますね!
えびしゃまと出会った奇跡の日
それは、2016年5月12日のこと。
前年から研修講師業をスタートし、この年から完全独立を果たした私。
ほとんど仕事がない中でのスタートで、事業は思うように進まず、不安に直面する日々を送っていました。
そんな中、心配した母が実家のある愛知県のとある神社を訪ね、宮司様の奥様に相談しました。
その方は霊能者でもあり、母は私のことをこう尋ねたそうです。
「娘の仕事、うまくいくでしょうか?」
奥様はにっこりと微笑み、こうおっしゃったとか。
「大丈夫。」
「商売を始めたんだったら、このえびす様に守ってもらったらいいで。」
その言葉とともに、奥様が描いたえびす様の特絵馬を手渡されました。
その絵馬を部屋に飾った私は、当初それほど意識していませんでした。しかし、その1年後、不思議な出来事が訪れるのです。
ある日の午後、気持ちが沈み込んでベッドでひと眠りした後、ふとベランダに出て東の空を眺めていました。
青空には柔らかい雲が浮かんでいます。
そんな中、なんとも奇妙な光景が目の前に広がりました。
「えっ…?」
東の空から、目には見えませんが輝く宝船がゆっくりと私のもとへ近づいてくるようなイメージが広がったのです!
そしてその輝く船には、どこか懐かしさを感じる笑顔のえびす様が乗っていました。
「どうも~!」
「やっと来たでー!」
えびす様は満面の笑みを浮かべながら、船からすたすたと降りてきて、まるで散歩にでも来たかのように我が家に入ってきました。
その光景に、私は思わずぽかん。
そしてすぐさまその様子を母に連絡しました。
もしかしたら絵馬のえびす様かな…と。
そして、霊能者の奥様にこの出来事を話してくれました。
すると、奥様はこうおっしゃったのです。
「もう来られたかね!」
突然の出来事に驚きつつも、妙に安心感を覚えた瞬間でした。
後で知ったことですが、あの絵馬を持つ人のもとには、えびす様が直接やってきて助けてくださるという話があったそうです。
えびしゃまの誕生
この日以来、私はえびす様と心の中で会話を交わすようになりました。
最初は「えびす様」を略して「えび様」と呼んでいたのですが、ある時、ふとこんな声が聞こえてきたような気がしました。
「えび様ちゃうで!えびしゃまだで!!」
その声に驚いて、姓名判断で画数を調べてみたところ、なんと…
「えび様=凶」「えびしゃま=大吉」
この結果に、思わず大笑いしてしまいました。
その後、初めは姿形がなかったえびしゃまですが、西宮神社で買い求めたえびす様の風鈴が、初代の形となりました。
そして、2017年には西宮神社の十日えびすで購入した人形が、現在の「えびしゃま」へと成長し、私のそばに寄り添う守り神となったのです。
さらに、最初に買い求めたえびす様の人形は張り子製でしたが、持ち歩いているうちに頭がはげ、お腹も凹んでしまいました。
それを見て、写真を元に図面を起こしてくれる方を探し、3Dプリンターで新たに制作した「えびしゃま」が、現在の姿となったのです。
えびしゃまと共に歩む日々
えびしゃまは、ただの「福の神」ではありません。
そのユーモラスな表情と温かい存在感は、どんな時も私を和ませてくれます。
緊張で心が固くなった時も、不安につぶされそうになった時も、お顔を見ているだけで肩の力がふっと抜け、「大丈夫」と励まされるような気持ちになります。
えびしゃまとのご縁は、私にとって人生の宝物。
彼がいてくれることで、日々の生活がより楽しく、心豊かなものとなりました。
この不思議な出会いがどのように私を支え、励まし、人生を変えてくれたのか。
次回の記事では、えびしゃまのユーモラスで温かな日常と、その力についてさらに詳しくお伝えします。どうぞお楽しみに!