それでは、今回は神仏を敬うことで身に付くヒューマンスキル
謙虚さ(自分よりも偉い存在が常にいる感覚)
想像力(人知を超えた力・目に見えない存在を想像する)
共感力(神様・仏様ご先祖様と心を合わせる気持ち)
礼儀・マナー(寺社での立ち居振る舞い)
クレンリネス/整理整頓(穢れを祓う)
厳密にいうと礼儀とマナーは若干違うんですが、ここは同じようなカテゴリーとしてとらえていきますね。
神仏と礼儀は切ってもきれないもの。神仏を敬う、寺社での立ち居振る舞いはビジネスマナーの基本でもあったんですよ!
「礼儀」のそもそもの言葉の意味をチェック!
では、今回もまずは言葉の意味から見ていきましょう!礼儀はこのような意味があります。
社会の秩序を保ち、他人との交際を全うするために、人としてふみ行うべき作法。礼節。
- 謝礼。(大辞泉)
人との交際を全うする=円滑なコミュニケーションを行うために必要なもの。
それにより、社会の秩序が保たれる。
人間は1人では生きていけない存在。
周りの人とうまく人間関係を築いていくためには、絶対に欠かせないものが「礼儀」なんですね。だからこそ社会人基礎研修では欠かせない礼儀
私が担当する研修の多くは社会人として基礎的なもの。
ヒューマンスキル・対人関係に関するものが中心となっています。
例年新入社員研修を担当させていただきますが、絶対といっていいほど実施するのがビジネスマナー。
いわゆる社会における礼儀。ですね。
ビジネスマナーの原則として、次の5つがあります。
(接客系の場合は接遇の5原則ともいわれます)
社会は学生時代と違って、関わる人の年齢層・立場も様々。
仕事をする上でそのような人たちと円滑な人間関係を築くことが必要なので、最初に人として大切な礼儀・マナーを学ぶんですね。神仏を敬うことで身に付く礼儀
ここから、礼儀と神仏を敬う行為との関係を見ていきます。
神社やお寺への参拝には、それぞれの作法があります。
神社にお参りする時は、鳥居の前でお辞儀をして入る。とか、お寺であればご本尊の前で合掌する。とかですね。
では先ほどのビジネスマナーの5原則と、神社参拝の礼儀を照らし合わせてみますね。
身なりを整える(身だしなみ)
正式参拝、ご祈祷を受けるなど拝殿に入る時は、男性はスーツにネクタイ・女性の場合はそれにふさわしい服装・ジャケットを着用するのが一般的。また神職さん、僧侶もそれぞれきまった服装をしていますよね。
服装は心の現れといわれますので、まずは身なりから、神様仏様に失礼のない心配りを行います。
入る時には挨拶&お辞儀(挨拶・立ち居振る舞い)
鳥居やお寺の入り口である三門をくぐる時には、「失礼します」といった心持で一礼をします。これは他人の家や会社におじゃまする時や、部屋に入室する時と同じですよね。
道の真ん中を歩かない(立ち居振る舞い)
参道を歩くときは、神様の通り道である正中という道の真ん中は通りません。これは日常でも、道の真ん中を歩いていると他の人の邪魔になりますよね。神様の配慮=他者に対する配慮につながってきます。
そして、手水で身体を清めた後に、拝殿でお参りをします。
神様仏様に対面する時には挨拶&お辞儀(挨拶・立ち居振る舞い)
神社庁の作法では、神社では二拝二拍手一拝ですが、出雲大社では二拝四拍手一拝、また三拝三拍手一拝が本当は正しい、なんていう説もあります。お寺では合掌して一礼。
形はいろいろありますが、お祈りをする前に、しっかりと頭を下げてご挨拶をさせていただく。そうすることで、神様仏様への敬意を示すことは同じ。
このような参拝の作法の流れを見ると、ビジネスマナーで学ぶ要素である
日本人の礼儀正しさは神仏を大切にする心から生まれた
平成30年の宗教年鑑によると、神社が84,645社、寺院が76,803社 あると言われています。でもこの数は実は年々減少しているんです。。
人口比率を考えると、昔の方が1人あたりの神社仏閣数が圧倒的に多かった。ということはそれだけ神仏が身近にあり、かつ参拝する機会も多くあったので、おのずと幼いころから礼儀も身に付いていった。と考えられますね。