前回、神仏を敬うことで育まれるヒューマンスキルとして、次の5つを挙げました。
謙虚さ(自分よりも偉い存在が常にいる感覚)
想像力(人知を超えた力・目に見えない存在を想像する)
共感力(神様・仏様ご先祖様と心を合わせる気持ち)
礼儀・マナー(寺社での立ち居振る舞い)
クレンリネス/整理整頓(穢れを祓う)
それぞれのテーマについて、もう一歩踏み込んでみようと思います。まずは「謙虚さ」から!
謙虚は大切と言われますが、どうしたら謙虚になれるのか。教えてくれる方はほとんどいませんよね。
そんな謙虚さを身に付けるための方法について、お伝えをしていきますね。まずは言葉の意味を見てみる
では、いつもと同じようにまずは言葉の意味から見ていきましょう!謙虚を辞書で調べてみると、こんな意味が出てきます。
ひかえめでつつましやかなさま。自分の能力・地位などにおごることなく,素直な態度で人に接するさま。(大辞林)
控えめ
おごらない
素直
こんなところがキーワードとして出てきますね。
謙虚さを身に付けるにはどうしたらよいの?
謙虚さの大切さは誰もがわかっていますが、「どうしたら謙虚になるのか」具体的な方法を教えてもらったことのある人は、あまりいないのではないでしょうか。
また謙虚というと、逆に自分を低く見てしまい「卑屈」になってしまうことにもなりかねない。
卑屈になったらよくないし、でも卑屈と謙虚の境目は何なのか。
「こうすればいいですよ」という明確なスキルテクニックはない。
森信三先生が伝える、謙虚さを身につけるために必要なこと
森信三先生の書籍 修身教授録の中に「謙遜と卑屈」という項目があります。
謙遜も謙虚と同じような意味ですが、ここで森先生が謙遜のために大切なこととして、
自分の道や信ずるものを軸にして、仕事や自分に与えられた道を一生懸命に取り組むこと。
そして真理(いつどんなときにも変わることのない、正しい物事の筋道)を相手にして生きているとおのずと身に付く。
すなわち、
自分が信ずるものが軸としてあり、
どんな人でも常にフラットな気持ちで対応する。
利害損得を考えずに、
目の前のことに一生懸命取り組む。
そうしたら、自然に身に付いていくんですよ〜ということですね。
謙虚の身に付け方が、少し具体的に見えてきました。
神仏を敬うことで育む謙虚さ
改めて、謙虚の言葉の意味、森先生の教えをここで再確認しておきますね。
<謙虚とは>
ひかえめでつつましやかなさま。自分の能力・地位などにおごることなく,素直な態度で人に接するさま。
<謙虚を身に付けるために>
では、神仏を敬うことでどうやって謙虚さを育むのか、について。
神仏を敬うことで、謙虚さを育むには
まずは前の記事でお伝えした、
「常に自分よりも上に大切な存在がいる」と信じることが、驕り・傲慢を抑制する歯止めとなりますよね。
そして、ここがポイント!
功利打算(利害損得)でふるまわないこと
神社仏閣にいくとお祈りをしますよね。その時に、自分のお願い事をあれこれしたいのが心情。
お願いすることは悪いことではないと思いますし、私も数々のお願いごとをしてきました。
でもお願いをしても自分の思う通りにならないこともあるんですよね。
あれだけお参りして、信じてきたのに、全然そうならないじゃないの!なんていう気持ち。
そんな時に神様仏様なんて信じても御利益がないから、もうお参りにはいかない。信じない、というのが功利打算ではないかと。
また、少ないお賽銭で自分の私利私欲のためのお願いごとばかりするのも、これに含まれるのではないでしょうか。
スピリチュアル系の方や霊能者の方々が神社仏閣では、自分のお願いばかりでなく、感謝の気持ちや、周囲・国や社会の発展を願うことが大切ですよ〜
とよく言われます。
その理由も、実はこの謙虚さを育むことにつながっているんですね。
最後に
あれこれ、つらつらと書いてきましたが、祈る時には「おかげさま」と「ありがとうございます」の気持ちを忘れずに。
私自身、まさに功利打算のお参り・お祈りをしてきた1人。ご利益信仰というやつですね。
それは違うとようやく気付けるようになってきました。
常に目に見えない大切な存在が自分の上にいる。
神社仏閣のお参の時だけでなく、どんな時でも「おかげさま」「ありがとうございます」の気持ちを失わないようにする。